はじめに
みなさんこんにちは。とらちゃんです。
『放浪山旅|利尻礼文』では、大学の同期と共に訪れた、北海道最北の離島・利尻島と礼文島での数日間を、当時の記憶を辿りながら綴ります。
#01では、無事利尻に上陸した模様をお届けしました。
#02では遂にこの度のメイン 利尻山登山の全容を描きます。どうぞお楽しみください。
登り
登山口をくぐり しばらくの間は樹林帯を進む。
天気予報は悪くない。自称晴れ男のモジャ男も「任せといて」と得意顔。しかし、木々の隙間から覗くどんよりした空模様に、不安を拭えない。
しかしそれどころではない。
驚異的ハイペース。それでも二人はずっとぺちゃくちゃお喋りをしている。「それで少しは疲れろ〜」と思おうも叶わず、私だけがハァハァと息をあげている。ワンゲルを卒部して1年、なまり腐った体というのは恐ろしいものである。
先陣を切って、ぐんぐん進んでいくロマ男。
その後ろを歩くモジャ男、ロマ男の軽妙なトークに気持ちの良い相槌を打ちながら、いやはや後ろのあいつはちゃんとついてきているのかと、たまにチラリと振り返る。
その後ろを歩く私、足手纏いと思われるわけにはいかないと、モジャ男が振り返るタイミングで息を整え平静を装う。
利尻山とご対面
登り始めてから3時間、標高1120m地点にある第二見晴台に至る。
樹林帯を抜け、ここから利尻山がどーん!と見えるらしいが、残念ながらガスに覆われ、その姿を拝むことはできない。

――――と思った、その瞬間。
利尻山を隠していた雲が風に乗りどんどん流れていく。ついにその姿を現した。
圧倒的山の迫力。そしてなんというタイミング。モジャ男は本物の晴れ男だった。どうやら絶対に晴れさせたい山行は、モジャ男を呼ぶといいらしい。

「っしゃ行くか!」と今にも言い出しそうなロマ男に戦々恐々としつつ、「ほら見て、綺麗だね!」「ねえ!写真撮ろうよ!」と茶を濁し、結果、20分の休憩確保に成功した。
山頂に立つ
もう眼前に聳える利尻山を見て歩く余裕はない。前を歩くモジャ男のかかとが視界からいなくならないように、ひたすら足を動かした。
約1時間半の苦行に耐え、遂に利尻の頂に立った。

これまでの山行では、四方を山々に囲まれ、そのいちばん高い所に立つという高揚感があった。
けれど今回は違う。
山を取り囲むように果てしなく広がる海。
その中心にぽつんと立つ自分。
なんと表現すればいいのだろう。まるで、地球のてっぺんに立っているような感覚だった。
やはり、利尻は現実離れした場所だったのだ。
下山
山頂からの景色を満喫した後は、転がるように一気に駆け降りた。
二人のハイピッチは相も変わらずで、17時下山予定だったが、15時にはキャンプ場にたどり着いた。
キャンプ場にはキッチンカーがいて、そこで私たちはご褒美のシュワシュワを手に入れた。キンキンに冷えたシュワシュワが、疲れきった身体に染み渡る。
フワフワ心地でテントに戻る足は千鳥足かな?



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