はじめに
みなさんこんにちは。とらちゃんです。テスト期間中ですっかり無沙汰しております。
『山遠征 | 立山に立てこもり』では、あーちんと2人で行った6日間に及ぶ立山遠征の山行録をお届けします。
#03では、ようやく嵐が過ぎさり、大日・奥大日岳縦走を満喫するあーちんととらちゃんをお送りしました。#04ではこの遠征 最終日に、立山三山を周回する完結編です。
立山三山周回
早朝3:30目を覚ます。#01から読んでくれている人はお気づきであろうが、ここからテントの外を覗いて、絶望して二度寝するのがお決まりの流れになっている。ただ、この日は違った。少しガスがかかっているものの、あちらこちらで星が確認できる。やっとのことで早起きが報われた瞬間だった。日の出は別山で迎えようと、ライトミールを腹に詰め、4:00前にはテントを後にした。起床30分後の劔御前小舎までの登りはかなり堪えたが、なんとか日の出前に別山にたどり着くことができた。張り切って 山頂まで一気に登り切った私とあーちんだったが、そんな私たちを待っていたのはガスパラダイスだった。派手な日の出ショーはなく、気付けば明るんでいるという、一番ガッカリする結果に終わった。ただ、こんなことでは私たちは凹まない。地団駄踏んだとて2、3回。この6日間で鍛え上げられた私とあーちんの動じなさったら、さぞかしお天道様も驚いていることだろう。
そこからは真砂岳、富士ノ折立、雄山と巡り、一の越から室堂に戻る。真砂岳の稜線はうっすらとかかったガスに光が差しているのも相まって、幻想的だった。青空が見られなかったことに少し未練が残るが、次来た時の楽しみとしておこう。多くのハイカーが入っている山域ということもあり、道は非常に歩きやすかった。
喫茶みくり
ちょうど みくりが池山荘のカフェ「喫茶みくり」が開店する時間に室堂に戻ったので、そこで朝食を取る事にした。私はがっつりトーストを、あーちんはブルーベリーソフトを注文した。メニューは他にも、えんま様ピザやクリームぜんざいなど目を引くものがたくさんあった。注文して出てきたトーストは六法全書にも勝るとも劣らぬ分厚さで、口いっぱいに放り込んだ時の幸福感はなんとも筆舌しがたい。室堂に行った際は是非とも喫茶みくりに足を運んでもらいたい。
バスに乗れないですって!?
喫茶でモーニングを嗜んだ後、雷鳥沢キャンプ場に戻りテントを回収。帰りのバスまでまだ時間はあったが、余裕を持って室堂BTに向かうことにした。
バスの予約に関しては、日程に余裕があったので、天気と体力に応じて帰る日を決めようという事になっていた。2日前の嵐の日、電波のつながる室堂でバスのチケットをweb購入しようと試みた。しかし、支払いはクレジットカード決済が非対応となっていたので、どうしようもなくなった私たちは、あーちんのお母様にコンビニ支払いでの予約をお願いし、そのチケットの写真を送ってもらっていた。
さて、帰る日にバスターミナルでその予約番号と予約券の写真を見せるのだが、チケット本体がないと乗せることはできないと言われてしまう。幸い残席があったので、一度web購入したものをキャンセルし、再度窓口で購入すれば乗せてもらえることになった。乗車時間にだいぶ余裕を持って室堂BTに行っていたものの、結局バスに乗車できたのは出発3分前だった。
最後に
こうして無事に6日間に及ぶ立山遠征を終えることができたわけだが、行き当たりばったりの、いかにもな学生登山となり、反省点が多くあった。終始あーちんだけが、嵐が来ることを事前に知らされていたかのような落ち着きっぷりで、一人旅が好きなとらちゃんだが、この時ばかりは あーちんのおかげで楽しむことができたと、感謝してもしきれない。あーちん以外のワンゲル(ワンダーフォーゲル部)同期も皆とても個性的なので、今後登場するのを楽しみにしていてほしい。
これにて山遠征 立山編完結!!!
最後までお読みいただきありがとうございました。
コメント
「立山に立てこもり」、これにて完結ですね。改めて文字にしてみるととても感慨深いです。
立山三山への周回は、ブログの体裁を見てもわかる通り、過去一番のペースであっさり終わってしまいましたが、こちらも何かの機会があればぜひ再訪したい尾根のきれいなお山です。しかし、写真で見るとなかなかいい趣が出ていますねぇ。
“写真では伝わらない美しさ(雄大さ、優美さ)”、というものがあると、時たま言われることだとは思いますが、こちらを見ると”写真では伝わらない絶望(的なガス模様)”が私たちにはしっかり感じられます。他、読者の皆様もこれまでの記事を見てからもう一度ご覧になると、写真に対して違った感じ方をするかもしれませぬ。ほんとうに6日間の山旅の締めとするには惜しいですが、それでも、この山に関する最低限の楽しさは享受したものと信じています。そう、私たちは「鍛え上げられ」ていたので、ガスの中でも少しの喜びを感じ取れたとかいないとか。(いまこのコメントを描いていて、やはり苦あり楽ありの山行だったと感じています。とても混沌としていて、整理がつかず、一言でまとめるのが難しいですね…)
>>終始あーちんだけが、事前に嵐が来ることを知らされていたかのような落ち着きっぷりで
これは、半分ほんとで、半分うそです。
冗談半分でも薬師岳や雲ノ平までいけるかもね~と(学生的行き当たりばったりな思考で)考えていたプランが長くぐずついた雨で吹っ飛び、テントも吹っ飛び、後から考えても本当についてない遠征だったと思います。私自身も、とても動揺していましたし、朝にテントの外を見てガスってる光景に慣れが生じたころには消えゆく夏休みの締めがこれでいいのかという焦りさえありました。
ただ、毎日湯けむりに揉まれつつ、とらちゃんと妥協点を見つけたからこそ、可能だった長期旅でした。とらちゃんが私の落ち着きに励まされたのなら、私は私で、連日の雨にめげないとらちゃんの強さに励まされたものです。
すべてはこの秋雨の時期に突っ込んだのが悪いですが、それも吹き飛ばすような、活力ある旅ができてこれもまた幸せでした。こんなにいろんな意味でハードな山旅はこれからそうはできないでしょうが、この旅を糧にしてそれぞれの今後に活かせるでしょう。
読者の方は、わたしたちの拙い旅を一読くださりありがとう!
そしてとらちゃん、文字に起こしてくれてありがとう!
かーちん より
いや~、なかなか体験出来そうで出来ない山旅でしたね。困難な旅ほど後々熟成された良い思い出になる気がします。
二人とも無事で何より。
次も楽しみにしています。